ひぐらしのなく頃に解 18話

「祭囃し編」其の伍「最後の駒」。
今回は昭和57年の4年目の連続怪死事件の裏側が語られていきました。
先週が物凄いテンポと情報量だったので、すかすかに感じてしまいます（笑）。

茨城に住むレナに起こるオヤシロ様の祟り。
その真実は足音や声⇒羽入、蛆虫＝雛見沢症候群の悪化であることが
わかります。今回はあえてこの辺に対するしっかりとした描写はありません
でしたが、これまでの情報を組み合わせれば、わかる部分ですね。
「れいな」の「いや」な部分である「い」を取り除き、雛見沢に戻ってきたレナ。
彼女の苦難もこれからですが、もう独り思い悩むこともないのかと思います。

そして、目明し編で詩音の視点で語られていた4年目の事件が悟史の視点で
語られたことで、かなり新鮮な印象を感じました。

悟史は、叔母と沙都子のケンカを収める為に神経をすり減らしてきたこと、
園崎家を始めとする雛見沢の住人から疎外され続けてきたこと、
叔母を撲殺したこと、大石に犯人ではないかと疑われていること、
アルバイトで貯めたお金で遠くへ逃げるという自分勝手なことを考えていたこと、
それらのストレスによって、ギリギリの所まで来ていたんだと思います。

必死にアルバイトをして貯めたお金で沙都子へのプレゼントを買えたことで
これまで気力だけで抑え込んできた糸が切れてしまったのか、
レベル5を急性発症してしまいます。
偶然、入江と出会い、送ってもらっている最中に発症したことで、そのまま
入江機関に搬送されてしまった訳ですが、どちらにせよ、入江に出会って
いなければ、その場で首を掻き毟って絶命していたでしょう。
何にせよ、悟史が悪い訳ではないこの事件。あまりにも悲しすぎます。

叔母は悟史にバットで撲殺され、悟史は入江機関へ回収され失踪したと
いう4年目の事件の真実。
これで大石が睨んでいた園崎家は結局、どの年の事件にも関わって
いなかったことが明らかになり、ルートZ自体は完全に勘違いのうえに
成り立っていたことも明らかになります。
皆殺し編で解明されたルートX（圭一、レナ、詩音の凶行）も結局、勘違いのうえ
に成り立っていたものであったので、勘違いやすれ違いというものがどれだけ
怖いものなのかということを再認識させられる部分でもあります。
（斧女事件で騒いでいる世間にも、このメッセージを受け取ってほしい）

そして皆が待ちかねていた前原一家の雛見沢への引越し。
圭一が受験のストレスから幼女襲撃事件を起こしてしまったことで、
思い悩んでいた両親は都会のしがらみに囚われない環境を探します。
ちょうど分譲を行なっていた雛見沢に興味を持ってやってきた父伊知郎は、
仲良く遊んでいた梨花と羽入に勧められ、雛見沢へ引越す決意を固めます。
ここで伊知郎は、羽入の姿も見ている訳ですが、個人的には鷹野と対峙した
時と同じように、羽入の意志の強さがなせる業だと思っています。

柄にも無く分譲を行なって外部の人間を誘致しようと決意を決めた園崎お魎は、
孫の魅音に、村の空気の入れ替えが必要だと言います。
園崎家の当主として、しがらみに囚われた自分では悪習を変えることができない
からこそ、あえて悪役を演じていることで、新しい風に村の澱みを打ち払って
もらうことを待っている。ここからもお魎は悪い人物ではないことがわかります。
この描写からも、改めて圭一という新しい風の存在が重要であることがわかります。

カケラ紡ぎが終わり、皆殺し編では羽入の力が足らなかったこと、
鷹野の強い意志に全然勝っていなかったことが原因であることに気付いた。
梨花と羽入達の100年越しの戦いはようやくスタートラインに立った訳ですが、
一番重要なカケラ屑の回収が欠けていたような気がするのですが、
これは来週補填するのでしょうか。これがない限り、皆殺し編と同じ結末を
迎えるしかないと思うのですが・・・。来週が楽しみです。