ひぐらしのなく頃に解 5話

「厄醒し編」其の四「雛見沢大災害」。
前回、怒涛の勢いで展開が進んだ「厄醒し編」も今回で最終話。
アニメでは「祟殺し編」でほんのちょっとだけ語られていた
雛見沢大災害と、「暇潰し編」で語られていた梨花の謎の死を
中心に、残っていた伏線を張り切ったような感じでした。

殺されることをわかっていた梨花は冷静に押入れの上の
隠し場所に沙都子を隠し、自らが犠牲になって早々と退場。
以降は完全に沙都子視点に移って、殺意に満ち溢れた
作業着の男達に追われ続けます。
そして「祟殺し編」で圭一を突き落としたあの鉄橋へ。
出題編と回答編で対になっていなかった鉄橋がここで
補完されたことで、実に因縁深いシーンのようにも思えます。

水辺に打ち上げられてからの展開も「祟殺し編」の圭一と同じで、
村の人々が皆死んでいる光景を目にして発狂する。
悲惨なのは、学校のみんなをはじめとして、圭一、魅音と詩音が
物凄い形相で息絶えた死体を見せつけられたことでしょう。
これでは誰だって気が狂います。

後半は大災害の真相を追っていた大石が素敵でした。
綿流しの時のようないやらしい感じではなく、おやっさんの
死をきっかけとして、本気で連続殺人事件を追っている、
誠実で、熱意に溢れた姿です。

その洞察力はさすがで、神社の境内で内臓を切り出されて
殺害されていた梨花の変死体や、雛見沢から離れた山中で
発見された血のついたレナの帽子から事件性を感じ取っている。
　「これは自然災害なんかじゃない！！」
　「あんたはいったい何をみたんだ！！」
大石の言葉ひとつひとつがカッコ良過ぎます。

他にも数人が行方不明であるとわかっており、ここはレナを
始めとして真実を知ってしまった人たちが殺され、隠蔽された
と考えるのが自然だと認識しているようです。

そして、レナのダイイングメッセージに気付いた沙都子。
折れていた心を取り戻し、誰かに伝えようとした所で、
謎の急性心不全で絶命してしまう。
大石があり得ないと言っているように、
このタイミングでの心不全はあまりに不自然。
事実に気付いた沙都子に対して、監視役の看護婦が仲間を呼び、
口封じの為に殺したと考えるのが自然です。

結構唐突な終わり方ではありましたが、オリジナルの
「厄醒し編」は十分過ぎる位の完成度だったと思います。
来週からは遂に「皆殺し編」。予告では梨花がカケラを紡いていたり、
羽入が本格的に姿を見せているようで、かなり楽しみです。